富士通のIT基盤 TRIOLE
サーバ統合へのアプローチ


ビジネスに不可欠な存在となったIT。しかし、多くの企業では、個別最適化されたシステムが乱立し、スピード経営の阻害要因となっています。問題を解消するには、ITインフラの最適化に取り組む必要があります。そのために求められる取り組み、富士通が提供する解決策について、同社の山中 明に聞いた。
個別最適化、分散したシステムが企業のビジネスの足かせに
企業システムが抱えている課題、ビジネスに与える影響についてお聞かせ下さい。
数年来、企業システムは、メインフレームからオープン化へと移行してきました。しかし、それに伴い、個別最適化されたシステムが企業内に乱立し、企業システムを複雑なものにしています。これまで、IT投資の多くは業務の効率化を目的としていましたが、システムの複雑さが深刻になるにつれ、逆にIT部門の作業負担や運用管理コストの肥大化を招くという皮肉な結果となっているのです。
影響はそれだけではありません。複雑化したITシステムは、簡単には変更を加えることができないため、企業のビジネスのスピードを大きく損なっています。
企業を取り巻く市場環境は日々刻々と変化しており、技術革新のサイクルも大変短くなっています。今日、ITシステムには、これからの変化にいち早く対応し、新たなビジネスの展開を実現することが求められています。このスピード経営に貢献できないITシステム、つまり複雑化したITシステムは、ともすればビジネス停滞の原因にすらなってしまいます。
ビジネスに貢献できるシステムを構築するために、ITシステムを見直す時期に来ているということですね。
変化に即応し、ビジネスからの要求に応えられるシステムの実現、つまり経営とITを融合するには、まず既存のITインフラを最適化しなければなりません。
これまで、個別最適化されてきたシステムは、アプリケーションごとにサーバが用意され、それぞれが独立していたのですが、富士通では、全体最適の視点からシステム全体を「業務アプリケーション層」と、それを支える「ITインフラ」の2層で考えています。
そして、このライフサイクルの違う2層を分離して構築したシステムこそが、ビジネスの要求に迅速に対応できる「機敏性」、ITリソースや人的リソースの有効活用による「効率化」、信頼性と可用性の高いシステムで安定稼働を支える「継続性」を実現でき、戦略的なIT活用が可能になるのです。
そのために富士通が提唱しているのがIT基盤「TRIOLE(トリオーレ)」です。

「仮想」「自律」「統合」というコア技術により、サーバ、ストレージ、ネットワーク、ミドルウェアをシームレスに連携させ、ITインフラを最適化。ビジネスの「機敏性」「効率性」「継続性」を強力に支援する。
これは「仮想」「自律」「統合」という3つのコア技術をベースにサーバ、ストレージ、ネットワーク、ミドルウェアなどを包括的な視点でインテグレーションし、ITインフラの最適化を実現するアーキテクチャーです。これを有効に活用いただくために、利用シーンごとにシステムモデルを定義した提案ツールやインフラの組み合わせ構築を容易にするテンプレート化も実施しており、高信頼な運用による安定稼働を実現します。
これにより、システムのライフサイクルを通じて、ビジネスの「機敏性」「効率性」「継続性」をサポートするのです。
高度化する要件に対応し信頼性の高いサーバ製品を提供
ITインフラの最適化に向けて、具体的にどのような取り組みが考えられるのでしょうか。
さまざまな検討要素がありますが、特に高まっているのがサーバ統合に対するニーズです。
サーバ統合は大別すると、CPUやメモリなどを増強し、サーバそのもののパフォーマンス向上を図るスケールアップ、サーバ台数を増やすことでシステム全体のパフォーマンス向上を目指すスケールアウトという2つの手法があります。両者の特性を理解し、適材適所に使い分けることが重要となるでしょう。
富士通の製品で言えば、スケールアップには、高い信頼性を誇る基幹IAサーバ「PRIMEQUEST(プライムクエスト)」、スケールアウトには、省スペースと運用の効率化などで実現できる「PRIMERGY(プライマジー)ブレードサーバ」などが有効となります。
オープン系サーバに求められる要件は高度化しています。そうした中で、富士通のサーバの強みはどこにあるのでしょうか。
サーバそのものの機能、性能はもちろんですが、ビジネスを支える重要なIT基盤であるサーバには高い信頼性が求められます。富士通では、メインフレーム時代から多くのお客様の声に真摯に耳を傾け、ご要望に応じた的確な改良・改善を行い、手厚いサポートを提供してきました。いわば、お客様も鍛えられたことで、ベンダーとして成長してきたのです。
また、総合ベンダーとして多様なプロダクトを組み合わせる技術、信頼性を確保するテストのノウハウには、一日の長があると自負しています。技術やノウハウは試行錯誤の成果であり、一朝一夕には身につくものではありません。富士通のサーバには、こうした活動を通じて培った、「ものづくり」のノウハウが凝縮されているのです。
パートナーとの緊密な協業で技術開発、継続的サポートを実現
オープン環境において、ITインフラを最適化するには、パートナーとの協業も不可欠といえそうです。
その通りです。
例えばCPUを提供するインテルとは、2003年1月から緊密な関係を築いています。
PRIMEQUESTに採用されているデュアルコア インテル Itanium2 プロセッサに関しては、富士通の要求によって採用された機能もあります。
また、PRIMEQUESTはOSをLinuxとWindowsから選択できます。そのため、レッドハット、ノベル、マイクロソフトともパートナーシップを組み、当社のエンジニアを各社の主要拠点に派遣。ともに開発やサポートにあたっています。
こうした取り組みにおいては、パートナーと技術提供の連続性についてコミットメントをとりながら進め、一貫したサポートサービスを継続的に提供できるようにしています。
最後に、富士通が支援するインフラ最適化の展望をお聞かせ下さい。
繰り返しになりますが、ITとビジネスを切り離して考えられなくなっている現在、ITのスピードはビジネスのスピードに直結しています。ITによって、新たなビジネスを展開することが、厳しい競争を勝ち抜くためには不可欠なのです。
メインフレーム時代から培ってきた高度な技術とノウハウ、多くの企業システム構築を手がけてきた実績と経験を駆使し、富士通では、お客様のITインフラ最適化を支援します。お客様の描く経営戦略の実現をサポートし、これまで以上の競争力強化に貢献していきたいと考えています。
